予約していた本が届いていました。
臨床心理学増刊号『治療は文化である 治癒と臨床の民族誌(エスノグラフィー)』
土井健郎氏の『甘えの構造』、河合隼雄氏の『中空構造日本の深層』、中井久夫氏の『治療文化論』から令和の今、文化と治癒に関わる状況は大きく変わり、新型コロナウイルスで人の心や関係性も様変わりしています。
「文化は実践現場の身体感覚に根ざし、それに気づき磨き上げるといけところに感受される」森岡正芳
『居るのはつらいよ』の著書、東畑開人氏の「平成のありふれた心理療法ー社会論的展開序説」も読み応えあり。
とくに、「霊」と「心未満」と「心」を独自に定義し、西欧で発展してきた心理療法が日本において「東洋医学的な」土着性を帯びてくる考察には、スッキリボタンを何度も押しました。
「共同体優位の社会では問題を外部に見出す霊的治療文化が機能していたが、共同体が解体し、個人化が進んだ社会めは、問題を内部に見出す心理学的治療文化が必要とされる」
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